すべての部品をバラバラに徹底洗浄
季節により気温の変化が激しい日本では、今やエアコンは欠かせない家電のひとつです。最近のエアコンは複雑化し高価で長持ちする家電なので、数年事に買い替えるご家庭は少ないと思います。
長くエアコンを使おうと思うと、定期的なメンテナンス(掃除等)が必要になってきます。
ただ実際ご家庭でできる掃除はフィルターを洗うくらいしかできない方が多いのではないでしょうか?
エアコン内部にはホコリや汚れが蓄積され、結露によりカビが大量発生したりその影響で臭いニオイを発します。最悪、アレルギーなどの健康被害を引き起こしたりする可能性もあるため、定期的にクリーニングする必要があります。
目 次
- エアコン完全分解クリーニングとは?
- エアコン完全分解クリーニングの作業工程
- エアコンが汚れる原因
- 汚れの原因①埃と汚れの吸引
- 汚れの原因②結露でカビが成長
- 汚れの原因③空気中の汚染物質
- 汚れの原因④タバコ、ペットの毛
- エアコン完全分解クリーニングの必要性について
- エアコンクリーニングの問題点
- 問題点の答え
- エアコン完全分解クリーニングを依頼すべき理由
- エアコンの部品を損傷するリスクが
- 全てのパーツを完璧に洗浄することができない
- エアコン完全分解クリーニングの頻度
エアコン完全分解クリーニングとは?
エアコン完全分解クリーニングとは、エアコンを壁から取り外し、室内機を一つ一つ分解して洗浄することです。
エアコンの内部には配線や基盤などの精密機械があるため、一般の方がエアコン内部の掃除をする事は難しいと思います。ですが、熟練されたプロであればエアコン内部まで一つ一つのパーツを分解し洗うことができます。
エアコン完全分解クリーニングの作業工程
エアコン完全分解クリーニングとはどんな作業?
エアコン完全分解クリーニングには主に5つの工程があります。
➀エアコンの取り外し
まずは動作確認をした後、壁からエアコンを取り外していきます。その際エアコンガスの大気放出を防ぐ為にも、しっかりポンプダウンをしていきます。エアコンが外れたついでに背板の角度チェック(水漏れ防止)、設置していた壁の掃除ができるのが特徴です。
②エアコンの分解
次にエアコンの分解です。本体カバー、フィルター、ルーバーや普段外すことがないファン、熱交換器などもすべて外し、一つ一つ部品をバラバラにしていきます。エアコンを分解して丸裸にするので、普段見ることのできないエアコン内部の汚れを確認できるのが特徴です。
③部品の漬け置き洗浄
一般的なエアコンクリーニングとエアコン完全分解クリーニングの大きな違いは、分解してパーツ一つ一つを漬け置き洗浄できる点です。
漬け置きすると、毛細管現象で部品の隅々まで洗浄水が行き渡るので、汚れが取れやすくなります。
また、洗浄後は真水での漬け置きもすることから洗浄剤の残りもなく、美しい仕上がりになることも特徴です。
④部品の洗浄
次こそに、高圧洗浄機を使い熱交換器や送風ファンなど、部品一つ一つを水の力で洗浄します。
漬け置き洗浄したことにより、水圧だけでも7割〜8割程の汚れを安全に除去することができます。
洗浄工程の最後は、分解したパーツを1つずつを専用ブラシ等で細部まで丁寧に洗い、新品同様のクオリティーまで綺麗にしていきます。
全ての洗浄工程を終えたエアコンのクオリティーをみていただければプロによるエアコンクリーニングの凄さをご実感いただけると思います。
⑤乾燥・組み立て
最後は水気を残さないようしっかりと乾燥させ、外したパーツを組み付けていきます。
この時に汚れがちゃんと落ちているか?配線の回し方はあっているか?など細かく最終チェックもしていきます。
もちろんシャフト等は洗浄時に落ちたグリスを再度つけ、スムーズに稼働するようにします。
エアコンが汚れる原因
エアコンが汚れる原因は使用頻度や環境によりさまざま。具体的にどんな原因があるのか、1つずつ解説します。
汚れの原因①埃と汚れの吸引
エアコンは室内の空気を吸い込んで冷暖房するため、外部からのほこりや微粒子がエアコン内部に取り込まれます。これらのほこりや微粒子はエアフィルターを通過して内部に蓄積し、時間が経つにつれてエアコンが汚れる原因となります。
汚れの原因②結露でカビが成長
夏場に冷房運転をすると、エアコンの内部で結露が発生します。湿ったコンディションが長時間続くと、エアコン内部でカビや細菌が繁殖する可能性が高まります。これによりエアコン内部が汚れ、異臭や健康被害の原因となることがあります。また、カビはホコリや汚れの中に含まれるたんぱく質をエサにするため、エアコン内部の汚れもカビ発生・増殖の原因となります。
汚れの原因③空気中の汚染物質
室内外の空気中には花粉、ホコリ、煙、有害物質などが含まれています。これらの汚染物質がエアコンに吸い込まれて内部に付着し、汚れや異臭の原因となります。
汚れの原因④タバコ、ペットの毛
室内でタバコを吸うと、その煙や臭いがエアコンに取り込まれて内部を汚すことがあります。ニコチンやタールがエアコン内部に付着し、汚れや臭いの要因になる可能性があります。また、ペットを飼っている場合、その毛や皮脂がエアコン内部に入り込んで付着し、汚れの原因となることがあります。
これらの要因により、エアコンは時間とともに汚れが蓄積され、効率が低下したり、異臭が発生したりすることがある為、定期的なクリーニングが必要です。
エアコン完全分解クリーニングの必要性について
現在行われているエアコンクリーニングといえば、壁についた状態で洗浄を行う方法が一般的だと思います。
ほとんどの業者がこのクリーニングを行っていますが、このクリーニング方法はいわゆる「簡易クリーニング」とも言われており、クリーニングが十分ではありません。
次にこのエアコンクリーニングの問題点を見てみましょう。
エアコンクリーニングの問題点
- 洗浄時にカビをエアコン内部に押し込んでいるのでカビが残る
- 基盤やファンモーターなどの精密機械などが故障する可能性がある
- カビ残しがあるのですぐにカビが大量発生して臭う
- 強いアルカリ性の洗剤を使用するので洗剤が残留しアルミフィンが痛む
- クリーニング後に体の不調などの症状がある
この問題に対する答えは全てエアコン完全分解クリーニングで解消できます。
①エアコン完全分解クリーニングは、一般的な表面だけの洗浄とは異なり、より深いレベルでのクリーニングを行うものです。エアコンの内部部品を分解して徹底的に洗浄するため、ほとんどのカビが除去可能です。洗浄後のエアコン内部はまるで新品のようなクオリティーです。
②エアコン完全分解クリーニングでは、エアコン内部の部品が適切に保たれることで、汚れや摩耗が原因で部品が劣化するのを防ぐことができる為、エアコンの故障が極めて少なくなります。
また、定期的に完全分解クリーニングを行うことで、エアコンのトラブルや故障を未然に防ぐことができ、これによって修理や交換費用を削減することができます。
③一般的なエアコンクリーニングではカビ残りがあり、洗浄後の乾燥も不十分な事から湿気がたまり、エアコン内部でカビや細菌が大繁殖します。完全分解クリーニングではカビ残りがなく洗浄後にしっかり乾燥させ湿気を取り除き、カビや異臭の発生を予防することができます。
④洗浄は各パーツごとに高圧洗浄、真水での漬け置き洗いをするため、洗剤残りがありません。
また強アルカリ洗剤ではなくエコ洗剤を使用するため、化学物質過敏症の方も安心できる洗剤です。
⑤エアコンをバラバラにして根本的に洗浄しているので、後から臭いなどの問題などが発生することはありません。
エアコン完全分解クリーニングを依頼すべき理由
ここまできたら完全分解の重要性は理解できたものの、プロにお願いするとお金もかかるし自分で分解清掃したいと思う方もいるかもしれません。
しかし完全分解クリーニングはプロに依頼する方が安心です。その理由は、主に2つあります。
エアコンの部品を損傷するリスクが
エアコンには精密機器(熱交換器、センサー、基盤)があり、構造がとても複雑です。
また外し方や、組み立て方など各メーカーバラバラになるため、少し配線の通し方を間違うだけで元通りに組み立てられないこともあります。最悪の場合エアコンの故障を招いてしまい高額な修理費用がかかる可能性があります。
全てのパーツを完璧に洗浄することができない
一般の方が行うクリーニングでは、市販の洗浄スプレーをかけて綺麗になったと思われる方が多いと思います。
それは勘違いです!!
まったく綺麗になっていません。
むしろエアコン内部にカビや細菌が繁殖して、これが室内の空気質や健康に影響を及ぼします。
専門業者が適切な方法でクリーニングを行うことで、これらの問題を防ぐことができます。
プロの完全分解クリーニングでは、適切なクリーニング道具や薬剤を使用してエアコンを清掃します。これにより、効率的なクリーニングが行われ、エアコン内部の汚れや微粒子を徹底的に取り除くことができます。
また、エアコンの効率を向上させ、エネルギー効率を高めることにつながります。効率的なエアコンは電力消費量を削減し、運転コストを下げることができます。
エアコン完全分解クリーニングの頻度
一般的な目安としては、年に1回程度のエアコン完全分解クリーニングが望ましいです。
ただし、 都市部の汚染の多い環境や花粉が多い環境では、エアコン内部が比較的早く汚れる可能性があります。
また、エアコンの使用頻度も考慮する必要があります。長時間連続して運転する場合や、季節によって頻繁に使用する場合は、最適なタイミングを決定することが重要です。エアコンの効率と寿命を保つために、定期的なクリーニングとメンテナンスを心がけましょう。